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いくつになってもとても楽しい日

 最近、すごくすごく嬉しいことがあったので、ちょっと長々語らせて欲しい。

 発端は、去年の十二月に遡る。そう、去年の十二月だ。
 私はその時期、数年前に発売した二次創作ゲームの更新パッチの作成にいそしんでいた。古参ゲーマー基準で調整された本ゲームの難易度はわりと高く、それなのにコンプリート特典が無いというのはいかがなものだろう、みたいな想いがくすぶっていたゲームであり、その心残りを実装していたのだった。更新に踏み切った決意の裏には、なぜかこのマイナーゲームを取り上げてニコニコ動画で実況動画を投稿してくださった方の存在があったりする。すっかり嬉しくなってしまった開発陣三名(如月日向さん・ahoさん・私)は、「この人ひとりだけでも喜ばせようぜ!」と張り切ったのだった。
 そんなこんなで休日の空き時間を更新パッチに費やしていた暮れのある日。ふと、私はなんとなく年明けのことに思いを馳せた。パッチ制作は佳境だったから、開発陣は頻繁にチャットを行っており、年始もきっとこの調子でチャットをするだろうと考える。そういや、元日といえばahoさんの誕生日じゃないか? いつだったか「いつも新年の挨拶ついでで誕生日を祝われる」とネタにしていたことを思い出した。
 じゃあ、それを覆してみせようじゃないか。「あけましておめでとう」よりも先に「誕生日おめでとう」を伝えてみよう。
 私はそのアイディア実現に役立つ、絶好のツールを知っていた。我ら開発陣はゲーム制作でファイル共有サービスDropboxを使っており、各々のPCの指定フォルダを共有化している。この指定フォルダに誰かがファイルを置くと、他の共有メンバーのフォルダも即時に更新されるのだ。PCを落としていたのなら、立ち上げた瞬間に。ここに例えば『誕生日プレゼント』のファイルを置いたとしたら、ahoさんがPCを立ち上げた瞬間に届けられることになる。チャットで会話をするより前に。
 思いつくとわくわくした。こりゃあいい。私はahoさん以外のもう一人のメンバー、如月日向さんことひなたんにこっそり打ち明けた。
「楽しそうだよね?」
「いいですね!」
 早速プレゼントの仕込み開始だ。……とはいえ、元日は数日後、あまり凝ったプレゼントを用意する時間はない。「ahoさんといえば紫だよな」という偏見のもと、よさげな紫の画像を探しだし、それにメッセージを入れて綺麗に加工を施して『ahoさんお誕生日おめでとうございます.jpg』という名前の画像ファイルを作成した。そして年が明けた瞬間に、Dropboxの共有フォルダへ落とした。その時ahoさんはPCを落としていたので、サプライズの襲撃は数時間待つことになる。

 さて、三が日も過ぎ去り成人の日も終わった一月下旬、私はahoさんにこっそりチャットで話しかけた。
「二月二日はひなたんの誕生日なんですよ。ちょっとゲリラやりません?」
 まったくゾロ目で覚えやすい人らである。
 しかしひとつ困ったことがあった。前回は『画像ファイル』をプレゼントとして用意できた訳だが、これは画像加工が得意なひなたんが共犯者だったからであり、私もahoさんもこの辺に疎い。他の手を考えるしかない。
 私はわずかに悩み、一計を案じた。音楽だ。音楽を作ろう。Happy Birthdayのあの歌をアレンジしようではないか。短い曲だし、楽譜はおそらくウェブに転がっている。なんとかなる。それになんといっても、私には心強い味方がいる。東方アレンジを手掛けている親友たるしらはさんだ。
 早速そのことをahoさんに伝え、ただしプレゼントの性質上共同制作ができそうにないのでahoさんには文章作成のほうをお願いした。それから、すぐさましらはさんを掴まえて必要なフリーツールを聞き出したうえ、ご指導ご鞭撻を賜ったのだった。
 数日後の二月二日の深夜零時、『日向さん誕生日おめでとうございます!.txt』『HappyBirthdayひなたん!.wav』という名のファイルが共有フォルダに出現した。

 あれから四ヶ月。私はなぜかこれらのことをすっかり忘れていた。
 言われれば思い出しただろうが、めまぐるしく変化する日々に圧倒される毎日で、記憶の彼方に押しやっていたのだった。
 だから、いつものように何気なくPCを立ち上げて、Dropboxから『はっぴばーすでーさばとらー.mp3』『(サバトラさん誕生日)滝壺へ飛び込む様は犬のよう.txt』という名のファイル追加を通知された時、本気で驚いた。本気で驚いて、どうしてこんな嬉しいことをしてくれるんだと感激して――――自分も彼らに同じことをしていたのを思い出した。「愛情を込めたいたずらをくらえ!」なノリで画策していたあれらは、される側にまわるとこんなに嬉しいことだったのか。
 私はとにかくとてもとても嬉しくて、その日一日どころか、今日までずっと笑顔のままだ。こんな文章を長々書き出したくなるぐらいにウキウキなのだ。

 ちなみに余談だが、私が驚いた理由のひとつに「その日は誕生日ではなかった」というのがある。
 チャットに顔を見せた二人にそれを告げてみた。
「なん……だと……」
「なん……だと……」
 うろたえる姿がちょっとおかしくて、というかウッカリなところがなんか「らしく」て、よりいっそうほっこりした出来事だった。
 さて、本当の誕生日はフライングから約一週間後の六月八日。二人に頂いたプレゼントの開封はその日のためにとってある。今から楽しみだ。
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Author:サバトラ
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